白夜行<ネタバレ・あらすじ>⑨


桐原洋介が刺殺されてから20年たっていた。

この事件は時効になってしまい、今年の春に笹垣は刑事を定年退職したが調べ続けている。

クリスマスイブ、大阪心斎橋に「R&Y」のお店がオープンする。

そこへ桐原亮司が必ず唐沢雪穂の周辺に現れると確信している。



19年前、寺崎が事故死してしまい迷宮入りとなってしまったが寺崎は犯人ではないだろう。

桐原洋介が持っていた100万が車の中から発見されなかった事と借金を抱えていたのにどこへも返済していなかったからだ。

桐原洋介が殺された次の日、西口文代が事故死した。

しかし事故死とは思っていない、文代はあまり酒を飲まず風邪薬も通常の五倍以上も服用していた。

それで自殺説が出たが、それは雪穂が母親は風邪ひいていたとかカップ酒を飲んでいたとか言い始めたからだ。

事故死でも自殺でも雪穂はどちらでも良かったのだ、自分が殺したから・・・

洋介が殺された現場には当時小学生達が遊んでいたと言う足跡しかなかった、それを見逃していたんだ。

第一発見者の菊池に聞くと慌てて出る時、ドアの前にブロックやガラクタが置かれていて開かなかったと言う。つまり部屋から出る時はダクトを通って外へ出た事になる。

普通に犯人は小学生だと何故思わなかったか今では後悔している。

そして亮司の母親に会ってみると今になって殺された洋介は幼い子に対して性癖があった事を言いだした。

桐原洋介の狙いは母親ではなく娘の方だったのだ。

それだけでなくあの日のアリバイ、亮司も一緒にいたと言っていたが姿を見たわけではなかった。

雪穂はいつも図書館に行っていた、調べて見ると殺された洋介の息子、亮司も来ていたのだ。

亮司は自分の父親が雪穂を連れてビルに入るのを目撃しダクトを通って中に入り何をしているのか分かってしまったのだ。切絵が得意でいつも持ち歩いていたハサミで自分の父親を殺したのではないだろうか。

自分の事を守ってくれた亮司に対して雪穂は亮司を守るため母親を殺した。

寺崎の事故車の中からキリハラの質屋のライターが見付かったのも亮司と雪穂が繋がっているのなら簡単に出来る事だ。そう考えるとすべてが繋がる。洋介が持っていた100万はおそらく西口文代に渡ったのだろう。



中学時代、雪穂の過去の噂を流していた藤村という女性がレイプされた事件には容疑者がいた。

その容疑者とは洋介を発見した菊池の弟だ、そしてそのアリバイを証言したのが亮司だった。

菊池は母親から貰ったその日までが有効期限の映画のチケットを貰い見ていたらしいが、

そのチケットは市場の菓子屋で働く母親が女子中学生に貰ったという事だった。おそらく雪穂だろう。

そもそも菊池が疑われたのは持っていたキーホルダーが現場に落ちていたからだが簡単に落ちるものではないと言っていた。

菊池は友達が撮った写真の中に亮司の母親と松浦がホテルから出てくる写真を見付け亮司に見せた事があるという。

亮司がアリバイを証言してくれたからその写真を渡したのだ。

この事件は雪穂と亮司が同時に目的を果たす計画だったのではないだろうか。



相手の魂を奪う手っ取り早い方法だと信じているのだろう。



笹垣は篠塚を連れて篠塚の従兄の家を訪れた。

篠塚薬品のネットワークに浸入したハッカーは帝都大学付属病院のコンピューターを経由していた。

その薬剤師が同棲していたのが秋吉雄一に間違いなかった。

秋吉が大阪に帰った時、雪穂の母親が突然亡くなった日と重なる。病院でもなんで突然呼吸が止まったか分からないようだった。

散々雪穂の後には何か存在しているから結婚は反対だと言っていた意味が分かってくれたら良いなと篠塚は言っていたが従兄はとことん雪穂に惚れていて聞く耳持ちやしなかった。

従兄がイラついて投げたゴルフボールが盆栽にあたり倒れて割れてしまった。

その土の中から薄緑色したガラス片が見付かり聞くところによるとこの盆栽は雪穂の実家の庭にあったものだそうだ。

元同僚の現在捜査一課長の古賀に連絡し雪穂の実家には今現在誰も住んでいない事から掘り起こしてもらい中から松浦の白骨した遺体が見付かったのだ。

おそらく亮司が殺したのだろう。

亮司には実はアリバイがない事で松浦は洋介を殺したのは亮司だと知っていたのだろう。

または洋介の趣味が幼女に走らせたのは松浦が表れて母親が浮気するようになったからだと恨んでいたからかも知れない。



<クリスマスイブ>

「R&Y」がオープンする日、必ず亮司は現れると話したら古賀が同調してくれた。

秋吉雄一という名前はどこかで聞いた事があるとずっと思っていたが、

お店の向かいの喫茶店にいる時に思い出した、中学時代のレイプ事件でキーホルダーの持主は菊池だと警察に言った人物の名前だと。



ところどころの客が赤い紙を持って出て来た。

よく見るとトナカイの形に見事に切り抜かれていたものだった。

サンタクロースの格好をした亮司が配っていたのだ。



笹垣と刑事達はそのサンタクロースを見付け追い詰めると、亮司は一階に飛び降りてしまった。

駆け付けると胸には子供の頃から大事に持っていたハサミが胸に刺さっていた。



近付いてきた雪穂に彼は誰か訪ねると「知りません」と言い一度も振り返る事なくエスカレーターを上がっていった(終)

感想

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