<ネタバレ・あらすじ>

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薬丸 岳

ラストナイト(薬丸岳) ネタバレ含む感想〜32年間犯罪を犯し続ける理由とは?



ラストナイト
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薬丸 岳
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32年の間に犯罪を繰り返し、
刑務所を出たり入ったりする顔に刺青がある片桐達夫。

陽子と結婚しラーメン屋を開業するのを夢見る片桐に娘ひかりが誕生する。
幸せだった頃、親友の奥さんが客から因縁をつけられ仲裁に入った片桐だが相手が持っていた包丁で刺してしまい人生転落してしまう。
職を失い離婚もして1人になった片桐は顔に刺青を彫り人生を捨て犯罪を犯し続ける。 


この「ラストナイト」は、それぞれの視点から書かれているので、なかなか進まない印象を読んでいて持ってしまいます。
私はこのような書き方は正直好きじゃないのでちょっとがっかりしました。



五人の重要人物

①菊池正弘
結婚し飲食店「菊屋」をオープンした頃に客で来た片桐と仲良くなる。
片桐がお店でプロポーズしてから家族ぐるみの付き合いとなりそれぞれに娘が誕生する。

②中村尚
片桐の弁護を務めた人。
出所した片桐は土産を持って挨拶に来た時に「また何かあったら頼む」と言われ気になり片桐が今何をしているのか探る。
どうしようもない父親がいたが自殺してしまい文句すら言わなかった事に後悔している。
片桐は復縁すればやり直せると思い元妻の陽子を訪ねる。

③松田ひかり
片桐の娘。
ひかりは物心ついた時には母親がいなかった。
高校生の時に父親だと思っていた人は陽子の兄であり、母親はひかりが赤ん坊の時に飛び降り自殺をして植物状態だと知ります。
弁護士の中村が訪ねてきて話を聞き実父の片桐に会う決心をする

④森口絢子
施設で育ち23歳の時にシングルマザーとなるが男に騙され借金を抱えることになる。
借金をかたに偽装結婚させられ、
それからは覚醒剤をやらされ関係を持たれ刺青を入れさせられた。
息子を施設に預けたあと覚醒剤におぼれ身体を売り稼いだ金は法律上の夫(梶原)に取られている。
客引きをしている時に木村と名乗る男(片桐)に声をかけられ覚醒剤を手に入れて欲しいから梶原に会いたいと言われる。

⑤荒木誠二
ギャンブルで借金を抱え追い詰められた事で犯罪に手を染めてしまう。
妻と別れ息子とも会えなくなるが心を入れかえ何とか1人でたべていけるようになった頃に年賀状を出すと息子が小児ガンだと知ります。
元妻から治療費を援助してくれと言われ貯金がなく強盗をして金を奪ってしまうが、
逃げる途中にぶつかった片桐が罪を被ってくれたおかげで息子の死に目に会うことができ片桐には感謝している。

<  結末  >

片桐が「菊屋」で刺してしまった相手は梶原であり、
梶原は復讐として陽子を軟禁し無理やり覚醒剤をさせ強姦を繰り返した。
それを知った片桐は人殺しで刑務所にいる片桐に復讐を果たすため罪を犯し続けていたのです。

ひかりの最後の言葉を聞いて片桐は殺すのを止める。
荒木に目撃者となってもらい梶原に殺された片桐はこれでやっと陽子に会えると微笑むように息を引き取った。


ん〜、まだ娘がいるわけですからね…
ちょっと無理がありますが、
 
詳しいラストナイトのネタバレ・あらすじはこちら。
ラストナイト薬丸岳 <ネタバレ・あらすじ>   




「友罪」薬丸岳<ネタバレ・あらすじ>まとめ<感想>




以前読んだ”Aではない君と”は事件直後の話で息子が人を殺してしまい父親の苦悶が書かれていた。

「友罪」は14年前に起きた前代未聞の黒蛇神事件の犯人かもしれないと気付いた友人の苦悩が書かれている。

読んでいて実際に起きた神戸の事件を思い出しました。
この事件の元少年Aの手記である「絶歌」が話題になりましたが、
当然、根本的に許されない事件であるし被害者家族のことを思うと胸が痛みます。
しかし、この「友罪」を読んで、
今の元少年Aも知らないし「絶歌」も読んでいないのだから否定する事も出来ないと思うようになりました。

もし「友罪」の青柳健太郎のように、
しっかり更生していて真面目に働き罪を見つめながら生きていたらどうだろうか。
場所を変えるたびに過去とジャーナリストに追われ周囲にばれて街を転々としていたらどうだろうか。
更生した人の居場所を失くすのは人としてどうなのだろうか。

「絶歌」が発売されたのは、おそらくジャーナリストがずっと追っていた結果なのでしょうね。

しかし「友罪」はあくまでも物語です。
青柳健太郎のように本当に更生して元少年Aが生きているのかは分かりません。
そしてどんなに更生しようが被害者家族から許されるはずもないでしょう。

さて、
実際の話から離れまして「友罪」ですが、
友人である益田純一の最後の行動に感動しました。

美代子という女性も元AV女優という過去に追われやっと居場所を見つけた1人。
青柳健太郎は鈴木秀人と名前を変え14年前の前代未聞の事件を起こした過去に苦しめられている。
そして主役である益田も実は14年前の過去に苦しめられていた。

友人である益田、恋人である美代子、
黒蛇神事件の犯人だと気付いてからの苦悩。
実際に新しく出会った人と仲良くなり友人となった人が、あの元少年Aだったらどうしますか?
頼れるのは自分しかいなくて、いつも死に場所を探していたらどうしますか?
 
それにしても14年前と同じことを鈴木にしてしまった行動は理解出来るが、
ジャーナリストがどんな職業か理解していたのに鈴木の情報を教え記事にしないでくださいはないでしょう。
世に出回ることは自分の過去からも分かるでしょうに。

神戸の事件を思い出してしまったので物語と重ね合わせ感想を書かせていただきましたが、
「友罪」は、いろんな人の感想を聞いてみたいと思いました。
そして主役である益田の最後の行動に是非読んで感動してください。



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友罪の<ネタバレ・あらすじ>はこちらに纏めました。

 ↓  ↓ 

「友罪」~親友が世間の誰もが知る凶悪事件の犯人だった。 



「アノニマス・コール」(薬丸岳)<ネタバレ・あらすじ>まとめ(感想)



警察組織を守るため隠蔽する話は多々ありますよね。

大物政治家が絡んでいたりといった内容はドラマや映画では良くある話なんで先が読めてしまいました。

簡単にあらすじを説明すると、
朝倉真志は
車が園児たちの列に突っ込み5人の園児と2人の保育士が亡くなった事故を

単独で勝手に捜査しているとき無実の罪で逮捕されてしまいます。
身に覚えのない真志は捜査していた事が原因なのだろうと取り調べで分かるが誰かが危ない目にあうかもしれないと思い隠し通したのだ。
愛する妻や子供、そして尊敬する義父に迷惑かかると思いわざと嫌われるような事を言って離婚した。
しかし娘の梓が誘拐され一千万要求されるが、
誘拐犯の狙いは金ではなく三年前に単独で捜査して得た情報だと分かる。
すべてを把握していない真志は梓を守るため三年前の真相を突き止めようとするのだ。

真志に捜査させようとしていること、そして三年前の真相を知りたがっている事で誘拐犯は被害者の家族だろうと予想出来た。
だが被害者の家族の話がだいぶ後ろの方になって出てくるので誰かは分かりませんよね。

誘拐犯に指示され移動ばっかりの場面が多すぎます。
どこどこ行って~、はい、次どこどこ行って~みたいな場面がしつっこいですね。
読んでれば三年前の真相は誰もがすぐに分かってしまうような有り勝ちな話であり誘拐犯も被害者に関係している人物だと分かっているので無理矢理長くしようとしているように感じてしまいます。

自分の子供を事故で亡くし悲しんでいる人が子供を誘拐するでしょうか。
本当の事を知りたいとはいえ巨大な組織に立ち向かう理由としては薄っぺらいですよね。

薬丸岳さんの作品はどれも好きなんですが「アノニマス・コール」=「匿名電話」だけは勧められないかな。




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「アノニマスコール」の<ネタバレ・あらすじ>はこちらに纏めました。

 ↓  ↓

”はてなBLOG”アノニマスコール~無実の罪で逮捕された警官の娘が誘拐された








「誓約」 薬丸岳 <ネタバレ・あらすじ>まとめ(感想)





薬丸岳さんらしくスピード感があり一気に読ませる長編ミステリーだったと思います。
死んだはずの人からの手紙が届くといった、ある意味ホラーミステリーかも知れません。

新しい戸籍と痣で覆われた顔を整形するためのお金が必要だった主人公が、
娘を殺され癌を告げられた坂本伸子から500万円を引き換えに、娘を殺した男二人が刑務所から出てきたら殺すと約束をする。
刑務所から出てくる頃には伸子は死んでいて誰も確認できる事はないと思っていたが、
16年後、結婚し娘が小学三年になる頃、約束を果たせと死んだはずの伸子から手紙が届くのだ。
幸せに真面目に暮らせていた主人公は当然約束を果たせるわけがないと普段の生活を続けるが、
約束を果たさなければ娘を殺し伸子と同じ苦しみを味わう事になると脅迫されるようになるのだ。
伸子は生きているのか。または協力者はいるのか。
いつも見張られ監視されている主人公はだんだん追い詰められていくのだ。

主人公は昔はちょっとした犯罪者であり今は心を入れ替え真面目に働いている印象を読み始めは強く持つが、
昔の罪が徐々に分かってきて、更に久しぶりに昔の人達と会った時に血が騒ぎ無意識に暴力するさまを読んでいるとちょっとがっかりしてしまうのは何故でしょうね。
もちろん1つの犯罪でもいけない事ですが最初から分かってしまうと自業自得だろと思う気持ちが強く出てしまい読む気が失せてしまうかもしれないですね。

おそらく約束を果たすのは無理であり伸子は死んでいると誰もが思いますよね。
誰かが協力者であると考えると限られてきてしまうが最後の方に分かる事件がないと結びつける事は不可能ですので先が気になり一気に読めてしまうのは確実です。

罪を犯した者は幸せになってはいけないのだろうか。

幸せになっていいとは思いますがやはり犯罪者の立場になっては考えられないですね。
殺人の場合は命は戻ってこないわけですから。
「誓約」ではそもそも過去の罪を反省も何もしないで隠して生活していたわけですから幸せになってはダメでしょう。

ちょっと人を強引に結び付けた感が読後にありましたが、
私は一気に読みたいと感じる事が出来る作品を好むのでそういった意味ではお勧めしたい一冊になります。






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「Aではない君と」(薬丸岳)<ネタバレ・あらすじ>まとめ(感想)




自分の子供が人を殺してしまい親は何をすればいいのだろうか。

加害者側がメインの作品は初めて読みましたが、いろいろと考えさせられました。

苦しみながら生かされている悪人に対してはそんなのは当たり前だとしか思えません。
むしろ終身刑としてずっと入っていてほしいぐらいです。
ただ虐められていた人が虐めっこを殺した場合はちょっと話は変わってきます。

「だからといって人を殺してはいけない」
これは誰もが心のどこかでは分かっている事だと思います。だから何も言いません。

思春期の頃が一番危険なんです。
この人さえいなければ苦しむことはない、この人さえいなければ虐められる事はないと深く思い込んでしまうのです。
その結果、自殺してしまう人もいますが、殺してしまおうと考えてしまう人がいる事も理解出来る。
もしかすると誰にでも殺人者の親になる可能性はあるのではないでしょうか。
そもそも人を殺してはダメといった教育なんてしませんよね。
大抵の人は人を殺してはいけない事ぐらい自然と分かると思います。
普段から子供が親になんでも話せる環境を準備しておく事が何より大事なのではないでしょうか。

「Aではない君と」には難しい質問が目につきますね。

「心を殺されるのは許されて身体を殺されるのは何故許されないのか?」
「動物を殺すのは許されて何故人を殺すのは許されないのか?」

本当にそうですよね。
これを子供に説明するのはとても難しいように思われます。
私は大人になっても動物虐待する人なんかは一生刑務所に入っていてほしいと思ってるぐらいですからね。

今まで加害者の事なんて考えもしなかったですが同情できる事件の場合はどうでしょうか。
今ではインターネットで簡単に犯人の顔なり住所が分かってしまいますが、
ただの凶悪殺人者ならともかく「Aではない君と」の作品のような場合、やはりそれは良くないと思ってしまう自分がいます。

つまり、私は、事件によってはですが加害者側の見方になってしまう場合もあるということですよね。
それは人を殺すのを場合によっては認めてるという事になってしまうのでしょうか。
自分でもそれは分かりません。
ただ酷い虐めをしていた人が復讐され殺されても同情しない事は確実です。

正直に書かせていただきました。

しかし身近で虐められていた人が復讐しようとしていたら当然とめますよね。。。
本当に難しい問題ですが問題は法律なのかなと思ってしまいます。

人に尽くせる人が本当に強い人だと私は思います。
尽くしたいと思える人に出会えるのが幸せですよね。
「人に優しく」、全員がそういう考えなら世の中が平和になるのにと不可能な事を思ってしまいます。



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